科学が教える超効率的な記憶法を完全公開。忘却のメカニズムや記憶定着にはある曲線が関係していた?これを知って学習時間を短縮しよう。

こんにちは。

 

学習してもすぐ忘れちゃう。全然覚えていられない。こんな悩みありませんか?

その悩みを解消できる方法を秘密に教えちゃいます。

 

別に、忘れてしまうのはあなたのせいじゃないのです。いうなれば脳の仕組みの問題と”記憶の仕方”が間違っているだけなのです。

 

これから話すことを活用して、ぜひ周りと差をつけてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

その1.記憶形成の過程

 

まず、情報が記憶される過程は、海馬と呼ばれる脳の一部で起こります。

 

海馬は、情報を一時的に保存し、それが重要かどうかを判断します。

重要と判断された情報は、長期記憶に移行する過程を経て、大脳皮質という部分に保存されます。

そして、記憶の形成において重要なのは、繰り返しです。新しい情報を何度も繰り返し学習することで、その情報は長期記憶に移行しやすくなるのです。

 

最初は、海馬がいらない情報だと判断しても、何回も脳にその情報が送り込まれると「これは大事な情報なのではないか?」と思い始めて、長期記憶に移行する準備を始めるのです。

 

 

このプロセスは、学校での試験勉強や新しい技能の習得にも当てはまります。繰り返しにより、記憶はより強固なものになり、長期間記憶できるようになります。

 

また、情報を記憶する際には、感情や関心が大きな役割を果たします。

 

感情的に意味のある出来事や、個人にとって重要な情報は、より深く、長く記憶される傾向があります。

友人や恋人との楽しい思い出や、家族の大切なイベントなどは、感情の力によって長期記憶にしっかりと保存されます。

 

このように、記憶の形成は複雑な過程であり、多くの要素が絡み合っています。

 

次のセクションでは、記憶した情報をなぜ忘れてしまうのか、そのメカニズムを見ていきましょう。

 

その2.記憶の忘却とそのメカニズム


記憶の忘却は、誰もが経験する現象です。

しかし、私たちがどのようにして情報を忘れるのか、そのメカニズムは複雑です。

忘却のプロセスを理解することは、記憶の維持において重要な鍵となります。

 

 

研究によると、人間の脳は常に情報を取捨選択することが分かっています。

当たり前ですが、すべての情報をずっと覚えているわけではなく、重要でないと判断された情報は忘れられるのです。

これは、脳の効率的な動作には不要な情報を排除するプロセスが必要であるためです。

 

例えばパソコンやスマホでもデータが蓄積されると動作が重くなりますよね?

でも、いらないデータを削除すれば軽くなる。

それと一緒なんです。

 

そして、忘却の一般的な理論には、

・「トレース減衰理論」

・「干渉理論」

と2つがあります。

 

トレース減衰理論では、時間の経過とともに記憶の痕跡が弱くなります。

簡単に言うと、新しい情報を学んだ直後は、その情報に関連する神経回路の活動が活発ですが、その情報を使用したり復習したりしない場合、徐々に神経回路の活動が低下し、記憶が薄れていくという理論です。

 

一方、干渉理論は、新しい情報が古い情報と干渉して忘却を引き起こすと考えられています。

たとえば、新しい住所を覚えた後に、古い住所を思い出すのが難しくなるケースがこれにあたります。

 

 

 

しかし、忘れること自体が学習や記憶にとって有益な場合もあります。

不要な情報を忘れることで、脳はより重要な情報に焦点を合わせることができるのです。例えば、古い電話番号を忘れることで、新しい電話番号を覚えるスペースが生まれます。

それに、もし記憶の忘却が起こらなければ様々な弊害が出てきます。

怖い出来事や嫌な出来事がずっと忘れられず大きなストレスになり、強い精神的負荷がかかります。

だから忘れることは悪いことばかりではないんです。

 

ただやっぱり、大事なことは覚えておきたいですよね。

大事な試験勉強や忘れてはいけないことを、何で忘れるんだよって文句を言いたくなる時があります、、、。

私も何度も思った事があります。

 

でも、そんなあなたに朗報です。

 

次のセクションでは、脳の記憶と忘却の癖を逆手にとって最大限に物事を記憶できる方法をお伝えします。

 

 

その3.エビングハウスの忘却曲線と学習への応用

 

過去の偉人「エビングハウス」という人物は、学習した情報をどのくらいの期間で忘れてしまうかを調査しました。

彼の実験では、時間が経過するにつれて、記憶された情報の忘却が進行することが示されました。この忘却の進行は、特定のパターンに従い、時間の経過とともに加速していきます。
エビングハウスの忘却曲線は、記憶の研究において重要な発見です。

なんだそれ?と思う方は、下記のグラフをご覧ください。

 

 

初めて見た人もいるでしょうか。

 

この忘却曲線のグラフは、特に学習や資格勉強において非常に有効です。

例えば、一度に大量の情報を詰め込む「詰め込み学習」では、時間が経過するにつれて多くの情報が忘れられてしまいます。

しかし、エビングハウスの研究に基づくと、情報を定期的に復習することで、忘却の曲線を緩やかにし、長期記憶に移行させることができます。

 

そして、この忘却曲線の結論として、初めて学習をしてから、とある3回のタイミングで復習をすると記憶の定着率が格段に上がります。

 

 

それは、学習後24時間以内、1週間以内、1か月以内です。

 

この範疇で、学習計画をうまく組み立てると、人よりも確実に記憶することができます。

 

ここからは、さらに補足ですが、

「24時間以内に復習というけれど、具体的にどの時間に復習をしたらいいんだろう。」

この疑問を解消する、忘却曲線に関する面白い実験があります。

 

この実験では学習後、24時間以内に最も効果的に復習が行える時間を調査しました。

そして、学習後30分、2時間、24時間後に復習するという3つの異なるタイミングでテストを行ったところ、学習後30分で復習した場合の記憶保持率が最も高いことがわかりました。

 

さらに情報を初めて学習した直後(30分後)に復習することで、情報が長期記憶に移行しやすくなることも確認されました。

一方で、2時間後や1日後に復習する場合も、記憶の保持には有効であることが示されてはいますが、効果は30分後に復習する場合に比べて若干低くなる傾向にあります。

 

その4.五感と記憶力は結びついている

 

視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚といった五感から受け取る情報が、物事を記憶するうえで非常に重要なのをご存知でしたか?

例えば、子供のころに嗅いだ懐かしい匂いと同時に、とある情景や景色などを思い出したことはありませんか?

はたまた昔に聞いていた音楽を耳にしたとき、これはあの時によく聞いていた曲だな、と同時に景色や情景を思い出したことはありませんか?

 

これは、五感と記憶は非常に結びつきやすいからです。

一つの回路を使って記憶したものよりも、いろいろな回路をつかって記憶したものの方が思い出しやすいのは自明ですよね。

 

 

もう、勘のいい貴方ならお分かりでしょう。

はい、これも学習に応用できるんです。

 

 

五感を使って学習をすれば、一つの感覚を使って覚えたときよりも、記憶しやすくなるのです。

例えば本を読むときには、黙読よりも音読の方が、さらには読むより書くなどの行為の方が、たくさんの感覚を使う分、物事を記憶するのに効果的なのです。


これは、感覚記憶と呼ばれるもので、五感が深く関係しています。

この感覚記憶を利用すれば記憶の性能が格段に上がります。

受験や資格勉強など、何か覚えごとをする際は是非、五感をフル活用してください!

 

 

記憶に関する総まとめ

 

まとめ

・ 短期記憶は一時的な情報の保存

・長期記憶はより永続的な情報の保存を行う。

・情報は、感情や関心、繰り返しによって長期記憶に移行することが多い。

・学習後の適切なタイミングでの復習が、記憶に効果的であることが実験によって示された。
・五感をできるだけ使用しながら学習をすると記憶しやすくなる。

ぜひ、今日学んだ内容を活かして、学習をスムーズに進めてくださいね!

 

参考文献

http://_pdf (jst.go.jp)